2013年

「家族による家族学習会」報告 

 今回は11月から1月にかけての5回連続講座で参加者は3人、担当者5人のメンバーでした。参加者の方が少なかったのですが、そのぶんたくさんのことを語っていただき、心の重荷を少し軽くしていただけたのではないかと思います。「参加してよかった」「悩んでいるのは自分一人ではないとわかった」「他の方の話が聞けて参考になった」などのお声をいただきました。担当者である私も多くのことを気づき学ばせていただくことができました。3月には同窓会と称して振り返りの会をもちお昼ご飯を食べながら楽しく話し、お互いのつながりを強めることができました。   

 

第18回こんぼ亭月例会 4月5日 糸川昌成先生講演 報告  

  演題「新しい治療法をめぐる冒険—臨床家がなぜ研究をするのかー」

 糸川先生のお話には3つ大きな柱がありました。未来への希望と現在の希望、それにご自分のご家族の物語です。未来への希望は、長年の臨床医としての経験に支えられた研究により、統合失調症の要因の一つが解明され、新薬開発のめどがたったこと。2019年頃ということでしたが治療法が一つでも増えることは大きな前進ではないでしょうか。

 現在の希望とは、当事者の心を理解することが回復につながるということ。一見不可解にみえる言動も当人にとっては意味のあることなので、その意味を当人の人生の中で読み解くこと。元の姿に戻る回復とはちがう、別の回復の仕方があるのではないか、それを先生は「魂の回復」とおっしゃっていました。

 お母様を同じ病で亡くされ、先生も専門家であると同時に家族の立場から病に向き合ってこられました。乳飲み子のときに別れたままになったお母様の一生を子供として、また医師として見いだしていく中で『魂の回復』という境地に達せられたのだと思いました。 

 2014年

 春の親睦会報告

 5月の定例会は「春の親睦会」として、横瀬の小松沢レジャー農園に行って来ました。三度目のそば打ち体験といちご狩りのコースです。参加者は9名。

三人一組でそば打ちをしました。三度目ともなればみなさん余裕で美味しいおそばを打ちました。帰路は芦ケ久保の道の駅まで送っていただきました。道の駅でお土産を買ったり、お茶をしたり、小一時間のんびり過ごしました。体力的にも精神的にも最近疲れ気味だったので、癒された一日を過ごしました。

                            

 埼家連定期総会報告           

 今回の総会は来賓の示唆に富むお話にはじまり熱の籠った討議と、いつもよりさらに活発な会でした。来年度はみなさんぜひ参加してください。

 昨年度の最大の変化は「保護者制度」が廃止されたことです。けれど家族に変わる受け皿がなければ、実態は変わりません。この点について精神保健福祉センターの来賓の方が「家族支援がなければ保護者制度のみ廃止しても意味がない。さらなる社会的支援が必要だ」とおっしゃったことが心に残りました。顧問の横山先生は「大学教員として何をなすべきか、つねに考えて学生を育てている。研究者としても支援者とのパートナーシップが重要だと思う」とおっしゃっていました。私たち家族会には求めれば多くの味方がいるのではないでしょうか。

 

埼玉県精神保健福祉協会長賞 表彰式参加報告 6月8日(日)

   賞状を頂くのは高校の卒業式以来のことだし、胸に赤い花をつけるのは初めてだし、なんとも緊張しましたが、代表として会の歩みをおおよそ以下のように紹介しました。

「まだ分裂病と言われていた時代、周囲の無理解のなかで会を続け、同じ悩みを抱えた家族同士支え合ってきました。病名もかわり社会の理解も進み、市の関連機関とのつながりもつくってきました。また、一番身近な民生委員さんとの話し合いを持ったり、署名活動等を通じて社会に理解を呼びかけるまでになりました。これはとても大きな一歩だと思います。」多くの実践報告の中に、和光市の家族会が立ち上げたNPO法人「耀の会」の報告がありました。作業所や菜園を作り、運営、製品販売等を通して地域に根ざした活動をしているとのこと。眠気の覚めるお話で、一度見学に行きたいと思いました。(山中)

  夏苅先生、糸川先生講演会報告  (山中)

 お二人のお話を聞くのは2度目でしたが、何度伺っても心にしみるお話です。それにお考えもますます深くなり、障害のことを越えて「人であること」「人生」そのものの意味に触れるお話でした。障害を部分的にみるのではなくその人の全体をみること、表面的には奇妙な言動でもその人自身にとって何か意味があるのだということ、その意味がわかったときにその人自身も家族も回復できるということ、など私自身の宿題を頂いた気持ちです。後日講演録が冊子になります。11月14日には両先生、中村ユキさん、松本ハウスのシンポジウムが開かれます。皆さん一緒に行きませんか。

 秋の親睦会  11月6日

 奥武蔵国民休暇村(旧あじさい館)で、親睦会を行いました。紅葉をみながらゆっくり散策。ひごろの心配事をしばし忘れて秋を楽しみました。

2015年

 春の親睦会 5月7日

 連休明けの木曜日、秩父小松沢レジャー農園でそば打ちをしました。朝曇り空だったのが、そばの試食を始める頃から晴れてきて、初夏の日差しの中藤棚の花をながめながら、打ち立てのおそばを味わいました。日頃の苦労から少し離れ、心も口も軽くなった1日でした。

 「成年後見性=市民後見」についての講演会 7月2日

 市民後見いきいきネット所沢の方々により勉強会がもたれました。目前に迫った問題で皆さん真剣に聞き入っていました。会員以外に多くの方の参加があり盛況でした。

 会誌刊行 7月

 入間ゆずり葉の会の会誌「家族会の歩み」が完成しました。定例会でみなさんにお渡しし、また、市内の関連機関、近隣家族会にも配布しました。これからの活動の支えとなることを願っています。300円で一般の方にも頒布致します。ご一報ください。 

  薬の講演会「こころにはたらく薬ー安心して使うための五つのポイント」

 講師 千葉大学社会精神保健教育センター 特任教授 渡邊博幸先生

 参加者 49名

 

 関東ブロック大会翌日の土曜日にもかかわらず、部外から30人に近い方が参加され、熱心に聞き入っていました。抗精神薬の脳にはたらくメカニズム、副作用とそれを軽減する工夫、減薬の方法、定期的な健康診断の重要性など難しい内容もかみくだいて素人にもわかりやすく話して下さいました。事前に定例会で薬についての心配事、困り事など話し合い、それをメールで先生にお送りしておきましたが,それに対しても講演の中で、きちんと答えてくださいました。質問も多く、時間切れになった質問に対しては後日メールで回答をくださいました。当事者や家族の気持ちに寄り添うようなお話で、安心を得られたというコメントも多く寄せられました。

 

2016年

 4月 定期総会

 来賓5名(副市長さん 市議会議員さん 創和理事長さんと施設長さん 健康福祉課PSWさん)がご出席くださり、心のこもったご挨拶をいただきました。議員さんは障害者福祉施策を進めるためにも家族の要望を聞きたい、ということで創和の方々とともに会員との懇談の時間を持って下さいました。6月の議会質問に盛り込む、とのことで会員一同心強く思っています。

2017年 

 2月 「交通運賃割引制度の精神障害者への適用を求める請願」に関しての意見書は、入間市議会で全会一致で採決されました。

  4月 定期総会

 来賓4名の方がご出席くださいました。総会後の例会、家族の近況報告にも加わってくださって忌憚のない意見交換ができました。

2018年

 8月 市長さんはじめ行政関係者の方々との懇談会を設けていただきました。私たち家族の置かれている状況を率直に語る中で、医療費助成のこと、訪問型医療・福祉のこと、メンタルヘルス教育のこと、などの必要性をお話ししました。皆さん、丁寧に聞いてくださって、

家族で問題を抱え込まないこと、障害についての理解を広げるための方策など話し合うことができました。

2019年

 10月 今年度の「家族による家族学習会」が終了。参加した方に笑顔が戻りました。

 現在、「重度心身障害者医療費助成制度」を精神福祉手帳2級保持者にまで拡大するた

 めの県知事宛署名活動を継続中。精神障害者に対する福祉格差の是正を求めています。

 ご協力いただける方は当HPにお問い合わせください。または埼家連のHPからも

 署名用紙が印刷できます。https://saikaren.amebaownd.com/

2021年

 8月 杉島市長始め行政の方々との懇談会を設けていただきました。家族会としての主なテーマは「重度心身障害者医療費助成制度の拡大」についてです。福祉制度の実態が障害者の生活実態と合っていない点について説明し行政の理解を求めました。